人材紹介・派遣のAIエージェント活用|求人条件表と原稿の食い違いを見つける
人材紹介・派遣で、求人条件表と原稿の食い違いを見つける手順を解説。架空の材料、コピーできる指示文、完成例と照合する条件を示し、初めて試す担当者の確認点を整理します。
人材紹介・派遣で「求人条件表と原稿の食い違いを見つける」作業は、複数の表や文書を行き来するため、確認する場所を見失いがちです。CodexやClaude CodeなどのAIエージェントに、ファイルの読取り、照合用の処理の作成・実行、結果の保存までを依頼する方法を紹介します。
今回は専用の練習フォルダで、架空の2ファイルだけを使います。チャット側でもコード実行やファイル作成ができる場合があります。この記事の区別は製品の優劣ではなく、「文章の返答を受ける」か「確認した範囲の処理と保存を任せる」かです。
専用フォルダに練習ファイルを用意する
最初は実在する案件を使わず、PCに ai-practice という空のフォルダを作ります。その中に input フォルダを作り、次の内容をUTF-8のテキストファイルとして保存してください。CSVは、1行目が項目名で、以降がデータの表です。表計算ソフトで作る場合も、保存後の内容と拡張子を確認します。
input/conditions.csv
id,field,value
J01,月給円,220000
J01,就業場所,架空オフィスA
J01,固定残業代,未確認
input/copy.csv
id,field,value
J01,月給円,240000
J01,就業場所,架空オフィスA
J01,固定残業代,なし
CodexかClaude Codeで、作業する場所を選ぶ
会社が利用を認めた環境で、CodexまたはClaude Codeを開き、作成した ai-practice を作業フォルダとして選びます。PCや利用画面によって操作が異なるため、初期設定はOpenAIのアプリ公式ガイドまたはClaude Codeの公式案内で確認してください。利用に必要な契約や、会社の管理設定も先に確認します。
フォルダ名を指示しただけでアクセスが制限されるわけではありません。画面に表示される読取り・書込み・コマンド実行の権限を確かめます。内容が分からない操作は承認せず、社内の管理担当へ相談してください。ローカルのファイルでも、処理に必要な内容がクラウドへ送られる場合があるため、最初はこの架空例だけを使います。
最初は読むだけで、処理計画を出してもらう
input内の2ファイルを読むだけにしてください。まだ変更やコマンド実行はしないでください。
目的は「求人条件表と原稿の食い違いを見つける」です。
次の照合ルールを使う計画を出してください。
idとfieldを組にして照合する。条件が未確認なら原稿で断定していないかを抽出する。数値差と未確認事項の断定を分け、企業へ聞く候補を作る。待遇を自動修正して求人媒体へ掲載しない。
読むファイル、作るファイル、実行する処理、上書きの有無を示してください。
不足や解釈の必要な点があれば、補わず質問してください。
提示された計画を読み、入力がこの2ファイルだけかを確認します。出力先は新しい output/trial-01、処理を残す場所は tools とし、既存ファイルを上書きする案なら実行前に止めます。ネットワーク接続や外部サービスの操作を含む計画は、この練習の範囲から外れます。
計画を確認してから、照合と保存を依頼する
確認した計画の範囲で進めてください。入力ファイルは変更・削除しないでください。
照合・件数確認はプログラムで行い、処理をtoolsへ保存してください。
結果は新しいoutput/trial-01に、check.csv(照合一覧)、draft.md(説明下書き)、checks.txt(件数と検査結果)として保存してください。
既に同名の出力があれば上書きせず停止してください。
必要な列の欠落、照合キーの重複、値の不正があれば止めて報告し、推測で補完しないでください。
対象外のファイル、外部送信、実業務の更新は行わないでください。
実行するコマンドと変更対象を確認してから進めます。環境によっては、必要な実行環境の準備を管理担当に依頼します。自然な日本語で依頼できても、初回の設定や処理の保守まで不要になるわけではありません。
完成例と期待値を照合する
次は編集部が作った架空の出力例です。各AI製品で実行した結果や、顧客の導入実績ではありません。
月給円:条件220000/原稿240000/数値不一致
就業場所:架空オフィスA/一致
固定残業代:条件は未確認/原稿は「なし」/企業へ確認
この材料の期待値:照合3項目。就業場所は一致。月給は220000と240000で不一致。固定残業代は条件が未確認なのに原稿は「なし」で、要確認。
差額20,000円を確認し、月給の不一致1件と未確認事項の断定1件が出るかを見ます。紹介担当者は企業の回答を取り、派遣の案件なら派遣に必要な条件と様式を別に確認します。候補者の選別にこの照合処理を流用しません。
checks.txt に「問題なし」と書かれていても、その表示だけで完了にしません。元の2ファイルを開き、ID・件数・条件を照合します。数字が違う、確認対象が増えている場合は、その出力を使わず原因を調べます。
最初の一回を確認してから、繰り返し方を決める
人材紹介と労働者派遣では、雇用関係や案内する内容が異なります。今回の例は、職業紹介で扱う架空の求人について企業へ確認する作業です。候補者の履歴書、健康情報、選考評価は使わず、採否やマッチングの自動判断も行いません。
初回はこの2ファイルで照合一覧と下書きが保存されるところまで試します。入力を変えて再実行する際は、別の出力フォルダを用意し、前回の結果を残してください。毎回の確認が多ければ、処理の条件を小さく区切って見直します。無人の定期実行には、別の設定、権限、エラー時の連絡先を決める作業が必要です。
業務資料の確認に参照した情報
厚生労働省「募集時等に明示すべき事項」を参照しました。業務・就業場所の変更範囲、有期契約の更新基準などの確認項目を参照しました。例は求人の全明示事項を網羅するものではなく、掲載前に担当者が要件を確認します。