小売業のAIエージェント活用|販促原稿の価格と販売期間を照合する
小売業向けに、Codex・Claude Codeで商品表から販促原稿を作り価格と期間を照合する手順を紹介。架空ファイル、指示文、完成例と照合方法を解説します。
商品ごとにPOPやSNS文案を作ると、価格や販売期間の転記が増えます。AIエージェントで商品表から原稿を作り、商品ID、価格、期間が元表と一致するかをプログラムで照合する流れを紹介します。
使うのはCodexやClaude CodeなどのAIエージェントです。指定した資料を読み、処理を作り、実行結果を確かめて保存するところまで依頼します。チャットにもファイル作成・コード実行の機能があるため、製品の優劣ではなく、今回任せる仕事の範囲による使い分けです。
専用フォルダに、架空ファイルを二つ置く
会社が利用を認めた環境を用意し、OpenAIのアプリ公式案内またはClaude Codeの公式案内で導入とフォルダの選び方を確認します。画面や操作はPC・契約・管理者設定で異なります。コマンドや権限の意味が分からない場合は、社内の管理担当者と進めてください。
PCにai-practiceフォルダを作り、その中へinputフォルダを作ります。テキストエディタを使い、次の内容を同名のUTF-8のファイルとして保存してください。表計算ソフトを使う場合も、列を分けて入力しCSV形式で保存します。実在の顧客・従業員・取引情報は含めません。
input/products.csv
商品ID,商品名,税込価格円,開始日,終了日,特徴
R01,綿ハンカチ,660,2026-11-01,2026-11-07,綿100%・30cm角
R02,無地ノート,220,2026-11-01,2026-11-05,A5判
input/rules.txt
店頭販売のみ。数量限定や人気の表現は使わない。
商品ごとにPOPとSNS原稿を1本ずつ作る。
CSVはカンマで項目を区切った表です。これらは編集部が作った練習用データで、以下の完成例も説明のためのものです。特定製品で動作を実証した結果や、導入企業の実績を示していません。
まず読むだけで、処理の計画を出してもらう
エージェントでai-practiceを作業フォルダとして開く、または選びます。次の指示を送り、まだ実行させずに、入力・出力・上書き対象を確認します。
input内の2ファイルを読み、処理計画を文章で示してください。
まだファイル作成・変更・プログラム実行をしないでください。
商品IDごとにPOPとSNSの文章を作る。原稿の末尾に商品ID・税込価格円・開始日・終了日の固定欄を付け、元表とプログラムで照合する。日付の前後関係とID重複も検査する。原稿本文の数値も元表と人が確認できる対照表を作る。
出力案はoutput/check-list.csv、output/report.md、output/checks.txt。
再利用する処理はtools内、入力ファイルは変更しない計画にしてください。
必要な権限、実行する処理、上書きの有無も説明してください。
計画と実際の権限表示を見比べ、input以外に読もうとする資料がないかを確かめます。フォルダ名を指示しただけで、他の場所へのアクセスを防げるわけではありません。
確認した範囲で、集計・照合と保存を依頼する
新しい練習フォルダには既存の出力がないことを確認してから、次を依頼します。
確認した計画に沿って、inputの2ファイルだけを処理してください。
必要な照合・集計はプログラムで行い、件数と検査結果をchecks.txtへ残してください。
outputとtoolsへの新規保存だけを許可します。入力の変更・削除、
既存出力の上書き、外部送信、Webサイトや業務システムの更新はしないでください。
条件不明・入力の形式不正・想定外の状態では、補完せず停止し理由を報告してください。
再実行の手順と、実際に読んだファイル・作ったファイルの一覧も残してください。
ここでいう外部送信の禁止は、メール送信や外部システムへのアップロードを処理に追加しないという指示です。AIサービスへの入力通信は別に発生する場合があります。ローカルのファイルでも、内容がクラウドへ送られる前提で会社の条件を確認してください。
完成例と、元ファイルで照合する数値
R01のPOP例:毎日に、綿ハンカチ。綿100%・30cm角。税込660円、11月1日〜11月7日、店頭販売のみ。
検査結果例:商品2件、POP2本・SNS2本、固定欄の照合16項目すべて一致。R02は税込220円、終了日は11月5日。
商品2件×原稿2種類(POP・SNS)×価格・開始日・終了日・商品IDの4項目で、16項目となります。固定欄が正しくても文章中に別の価格を書く可能性があるため、本文の660円・220円と期間も担当者が読み合わせます。機械検査だけで掲出可とはしません。
CSVには元ファイルと元のIDを残し、報告の各行から材料へ戻れるようにします。処理が失敗した場合は成果物が完成したと扱わず、どの段階で止まったかを担当者が確認してください。
価格表示の基本は国税庁の総額表示の案内で確認できます。この例では承認済みの税込価格をそのまま転記し、税率や割引額をAIに判断させません。
初回はこの二つのファイルだけで確かめる
最初は架空例で、入力件数、確認一覧、作成先、入力が変更されていないことを照合します。確認・修正にかかった時間も含め、手作業と比べて継続するかを判断しましょう。繰り返し使う際は前回出力を残し、日付別の新しい出力先を計画してから実行します。処理の再利用と、無人の定期実行は別です。定期化には環境・権限・監視などの追加設定が必要になります。
文章を一件ずつ整理する方法はAIチャットでの活用手順で紹介しています。自社で用意する材料と確認担当を決める相談は、福島県の企業向けAI活用支援をご覧ください。