司法書士・弁護士のAIチャット活用|相談メモを時系列に整理する
司法書士・弁護士の事務所向けに、架空の相談メモをAIチャットで時系列と確認質問へ整理する方法を紹介。出典を残す完成例と、職種の業務範囲や法的判断を混同しない確認点を解説します。
相談前のメモを読み、出来事の順番と、まだ確認できていない点を整理する仕事にAIチャットを使えます。ChatGPT・Claudeに渡すのは、今回は実在情報を含まない練習メモです。相談の結論や法的評価を出す作業には進めません。
司法書士と弁護士は、取り扱える業務が同じではありません。この例は、両職種で行いうる資料整理の補助であり、同じ事件を同じ範囲で受任できるという意味ではありません。
事実、伝聞、不明点を混ぜない
和歌山弁護士会の相談案内は、状況や尋ねたい内容をまとめて準備することを案内しています。日本司法書士会連合会の業務説明も参照し、案件を扱えるかは担当資格者が確認します。
メモの整理では「相談者がそう話した」と「資料で確かめた」を区別します。AIが読みやすくつなぐ際に、推測が事実のようになることがあるためです。日付が不明なら、空欄を勝手に埋めずに残します。
架空のメモと指示を、新しい会話へ送る
事務所が認めたChatGPTまたはClaudeで新しい会話を開き、以下をまとめて貼ります。実案件、相手方の情報、相談者の氏名や連絡先は使いません。
架空の相談整理メモ
M1:相談者は10月2日に案内文を受け取ったと話した。
M2:9月28日付の案内文の写しがある。受け取った日は記載なし。
M3:相談者は後日電話したと話した。電話の日付と相手の回答は未確認。
希望:次の面談で、何を確認すればよいか整理したい。
「日付/内容/根拠ID/確認の状態」で出来事を整理してください。
文書の日付と受領日を別にし、日付不明の出来事は末尾へ置いてください。
確認したい質問を二つ書いてください。
権利関係、責任、勝敗、手続の期限や受任可否は判断しないでください。
完成例
| 日付 | 内容と根拠 |
|---|---|
| 9月28日 | 案内文に記載された日付。写しで確認(M2)。受領日とは別。 |
| 10月2日 | 案内文を受け取ったとの相談者の説明(M1)。資料との照合は未了。 |
| 日付不明 | その後、電話したとの相談者の説明(M3)。相手の回答は未確認。 |
面談で確認する質問:電話した日付を分かる範囲で教えてください。電話で相手から何と回答されましたか。
文書の日付を、受領日へ置き換えない
元の三つのメモが残り、M1・M2・M3へ戻れるかを確認します。9月28日を「受領日」としたり、電話の日を10月3日などに補ったりしていれば、修正が必要です。相談者に不利そうな情報も、AIの判断で削除させません。
確認の状態を表から落としたくない場合は、「日付と出来事は変えず、根拠と未確認事項を各行に残して短くしてください」と追加します。
担当資格者へ渡す準備メモとして試す
最初は架空の三メモだけを整理し、人が元メモへ戻って照合できるかを確かめます。確認後の文章も、担当資格者が読む準備資料として扱います。実案件の導入は、守秘・契約・事務所規程・サービスの保存や利用条件を確認し、入力できる範囲を決めた後です。
ここでは、材料を会話へ貼り、文章の下書きと修正を頼む使い方に絞っています。Claudeの公式案内にはファイル作成などの機能もあります。チャットとエージェントは、製品の能力だけで二分できるものではありません。
※作例は架空の材料をもとに編集部で作成した説明例です。各製品の実行結果や導入実績ではありません。公式情報の確認日:2026年10月29日。