IT支援のAIチャット活用|問い合わせの切り分け質問と引き継ぎ文
問い合わせを受けたとき、症状の聞き直しと担当者への引き継ぎに同じ情報を何度も書いていませんか。AIチャットに事実と不明点を分けさせると、先に確認する質問と引き継ぎ文の下書きを一度に作れます。
問い合わせを受けたとき、症状の聞き直しと担当者への引き継ぎに同じ情報を何度も書いていませんか。AIチャットに事実と不明点を分けさせると、先に確認する質問と引き継ぎ文の下書きを一度に作れます。
ここでは架空の社内印刷サービスの問い合わせを扱います。原因の断定や本番設定の変更は含めず、担当者が調査を始められる情報をそろえます。パスワード、アクセス用の鍵、実際のログや顧客の画面は練習に使いません。
AIチャットを開き、材料と指示を一緒に送る
会社が利用を認めたChatGPTやClaudeを開き、新しい会話を始めます。下の架空の材料と指示文を順に入力欄へ貼り、まとめて送ってください。連携機能やファイルのアップロードを使わず、文章のやり取りだけで試す例です。
実際の情報へ置き換える前に、社内の入力条件と契約を確認します。氏名だけを消しても、内容から個人や顧客が分かる資料は練習に使えません。
そのまま試せる架空の材料と指示
材料にある情報を言い換え、足りない情報は足りないまま残すことを最初の目標にします。
問い合わせID:T03
対象:架空の社内印刷サービス
確認済み:10月28日15時ごろから印刷できない。画面に「処理待ち」と表示
未確認:影響する端末の台数、最後に印刷できた時刻
対応:設定変更はまだ行っていない
引き継ぎ先:一次受付の責任者
続けて、この指示を貼ります。
上の事実だけを使い、最初に尋ねる質問を2問、担当者への引き継ぎ文を1通作ってください。原因や復旧時刻は推測しないでください。設定を変更する操作は案内せず、不明な点を未確認と書いてください。
完成例を元の材料と見比べる
次は、上の材料をもとに編集部が作った文章例です。特定のAI製品で実行した結果や、お客様の導入実績ではありません。AIの返答が同じ文面になることを保証するものでもありません。
【確認する質問】
1. 印刷できない端末は何台ありますか。
2. 最後に印刷できた時刻はいつごろですか。
【引き継ぎ文】
T03:10月28日15時ごろから社内印刷サービスで印刷できず、「処理待ち」と表示されています。影響する端末の台数と最終成功時刻は未確認です。設定変更は行っていません。一次受付の責任者へ調査を引き継ぎます。
「全社障害」「ネットワーク故障」といった原因が追加されていないかを見ます。質問は未確認の2項目に対応し、15時を発生時刻の断定に変えていないことも確認してください。問い合わせを受けた時刻と、障害の開始時刻は同じとは限りません。
返答に誤りがあれば、「材料のどこに書かれている情報かを示し、出典がない説明は削除してください」と同じ会話で依頼します。修正後も元の材料へ戻って読み直してください。文章が自然でも、条件が変わっていれば実務には使えません。
初回は送信せず、確認した原稿を保存する
確認した回答が得られたら、該当する2項目だけを材料に追記して引き継ぎ文を更新します。回答のない項目は残し、担当者が内容を確かめた後に社内の受付記録へ転記します。
最初の1件は、材料を貼る、返答を直す、元資料と照合する、定型文として保存するところまで進めます。作成と確認にかかった時間をそれぞれ残すと、次に任せる範囲を考えやすくなります。確認に時間がかかる場合は、指示を増やす前に材料の項目をそろえましょう。
今回のチャット編は、人が材料を渡して文章を受け取る範囲を扱いました。チャットにもファイル作成などの機能があるため、製品の能力を線引きした区別ではありません。Claudeの公式ファイル機能案内でも、会話内でファイルを作る機能が説明されています。
業務の対象を確認した一次資料
IPAのお問い合わせ案内では、相談内容によって窓口を分けています。本稿では、問い合わせの内容を整理し、対応先へ引き継ぐという事務の設計を参考にしました。IPAがこのAI活用例を推奨したという意味ではありません。