林業・水産業のAIエージェント活用|区分と単位を分けて記録を集計
日ごとの記録をまとめる場合、異なる単位や業態を合計してしまうと数字の意味が失われます。AIエージェントで林業と水産業の記録を分け、品目・単位ごとの数量と未確認事項を一覧にする方法を紹介します。
日ごとの記録をまとめる場合、異なる単位や業態を合計してしまうと数字の意味が失われます。AIエージェントで林業と水産業の記録を分け、品目・単位ごとの数量と未確認事項を一覧にする方法を紹介します。
ここで使うAIエージェントは、CodexやClaude Codeなど、許可した環境でファイルを読み書きし、必要なプログラムの作成・実行を進める道具です。今回は専用フォルダの架空ファイルを読み、成果物を保存する範囲を任せます。チャットにもファイル機能があるため、製品の優劣ではなく委任する仕事の範囲で区別しています。
練習フォルダを選び、作るものを先に確認する
CodexまたはClaude Codeが利用できる環境で、今回だけの練習フォルダを作って開くか、作業対象として選びます。画面や操作はPC・利用環境で異なります。初めての導入は、OpenAIのアプリ案内またはClaude Codeの公式導入案内を確認してください。
フォルダの中に input フォルダを作り、次の内容を指定名のテキストファイルとして保存します。CSVは、表の項目をカンマで区切った形式です。表計算ソフトで保存する場合も、先頭行の項目名を保ちます。ここに載せるデータはすべて架空です。
input/forestry.csv
id,sector,item,qty,unit,pending
L01,林業,固定具,4,個,到着日
L02,林業,固定具,3,個,
input/fisheries.csv
id,sector,item,qty,unit,pending
S01,水産,出荷箱,6,箱,集荷時刻
S02,水産,出荷箱,2,箱,
まず読むだけで、処理計画を出してもらう
最初の入力では、まだファイルを変えないよう依頼します。
input内のファイルを読むだけにしてください。
次の処理を行うための計画を、入力・出力・確認方法に分けて示してください。
2ファイルを読み、sector・item・unitの組合せごとにqtyを数値として集計する。異なる単位や業態をまとめた総合計は出さない。pendingが空欄でない行を原ファイル名とid付きで抽出する。数量が数値でない行、同一IDの重複、想定外の区分は停止して報告する。出荷や安全の可否を判定しない。
この段階ではファイル変更やコマンド実行をしないでください。
計画の対象が上のファイルだけかを確かめます。書き込み先は新しい output/first-trial、処理を再実行するプログラムの保存先は tools に限定する計画にしてください。既存のファイルがあれば上書き前に止めます。
実際のアクセス権限も確認します。フォルダ名を指定するだけでは、その外へのアクセスを防げません。ローカルのファイルでも内容がクラウドへ送られる場合があるため、実データを使う前に社内規程と契約条件を確かめてください。
確認した範囲の処理を実行し、結果を保存する
計画を確認してから、次の依頼を送ります。内容が分からないコマンドの実行を求められた場合は、その意味を説明させ、担当者が判断するまで進めません。
確認した計画の範囲で、処理用プログラムをtoolsに作り、実行してください。
inputの元ファイルは変更・削除しないでください。
新規のoutput/first-trialに次を保存してください。
totals.csv:林業・固定具7個、水産・出荷箱8箱の2行。
pending.csv:L01の到着日、S01の集荷時刻の2件。
checks.txt:入力4行、集計2区分、未確認2件。
判定条件と元ファイル名・IDを結果から追えるようにしてください。
欠落・重複・想定外の値は推測で直さず、停止して報告してください。
外部への送信、メール送信、予約確定、公開画面の更新は行わないでください。
実行した処理と、次回人が再実行する手順も保存してください。
件数と条件を照合してから使う
次は編集部が作った期待結果の抜粋です。製品での実行検証や、実際の事業所での導入成果を表すものではありません。
林業/固定具/個:4+3=7個
水産/出荷箱/箱:6+2=8箱
未確認:forestry.csv/L01/到着日
未確認:fisheries.csv/S01/集荷時刻
4行から2行の集計になり、7個と8箱が別々に残ることを確かめます。「総数15」という合計は作りません。未確認はL01・S01の2件で、空欄のL02・S02を確認完了と断定しないことも見てください。
元の表を開き、抽出されたIDと保存先を人が確かめます。処理が正常終了したという表示だけでは、案内の妥当性までは確認できません。結果が期待と違う場合は原稿を使用せず、どの入力と条件で違ったかを確認します。
次回も同じ手順で試せる形に残す
初回は上の架空データを処理し、元ファイルが残り、指定先に成果物ができるところまでを確認します。再実行時は別の出力フォルダを指定し、前回の結果を保存してください。使い続けるなら、処理や入力形式を直せる担当者も決めます。
処理を再利用できることと、無人で毎週動くことは別です。定期実行には実行環境・権限・通知先などの設定と運用確認が必要です。最初からそこまで広げず、入力と結果を毎回人が確かめる小さな処理から始めましょう。
業務の対象を確認した一次資料
林業の記録整理は林野庁北海道森林管理局の工程管理の取組、水産の情報管理は水産庁の漁獲情報等伝達サブシステム案内を参考にしました。前者は2016年掲載の取組で、日報の項目を分けて扱う考え方を確認したものです。本稿の架空メモや集計表を、公的な記録様式や両業態に共通する法定記録とは扱いません。