自動車整備・販売のAIエージェント活用|作業と了承を照合
架空の作業メモと了承状況表を照合し、実施済みと未了承の提案を分けた説明案を作る方法。整備判断を任せず、矛盾があれば止めて確認する手順を紹介します。
自動車整備工場や販売店で説明文を作る際は、整備担当者の作業メモと、お客様の了承状況を混同しないことが必要です。AIエージェントには、二つの表を作業IDで照合し、実施済み・提案中・確認が必要な作業を分ける処理を作らせられます。
故障診断や交換の必要性をAIへ判断させません。実車の記録を使わず、架空の2作業から始めます。
専用フォルダを選び、まず読み取りだけを依頼する
PCに練習専用フォルダを作り、その中にinputというフォルダを作ります。テキストエディタで、下に示す各ファイルをUTF-8のテキストとして保存してください。CSVは見出しも含めてコピーします。CSVとは、項目をカンマで区切った表のファイルです。
会社が利用を認めたCodexまたはClaude Codeで、この練習フォルダを作業場所として開きます。初期設定や画面はPC・契約・管理者設定で異なるため、Codexを選べるOpenAI公式アプリ案内かClaude Code公式案内で導入方法を確認してください。設定や実行命令が分からない場合は、社内の担当者に確認してから進めます。
ここでいうAIエージェントには、文章の回答に加え、許可された範囲でファイルを読み、照合用の処理を作って実行し、結果を保存するところまで依頼します。チャットでもファイル作成などは可能な場合があり、製品の優劣を示す区分ではありません。
練習用の2ファイルを保存する
input/work.csv
id,task,state
W01,エンジンオイル交換,実施済み
W02,ワイパーゴム交換,提案中
input/approval.csv
id,approval,estimate
W01,了承済み,説明済み
W02,未了承,作成中
変更する前に、読む範囲と作るものを確かめる
入力ファイルを保存したら、エージェントの会話欄へ次を送ります。
input内の練習ファイルを読むだけにしてください。
入力の列・件数・不足を整理し、照合の方法と作るファイルを計画として示してください。
まだファイルの作成・変更やプログラム実行はしないでください。
必要な権限と、既存ファイルを上書きする可能性も示してください。
担当者は、計画の入力が以下のファイルだけか、外部サービスへの接続や送信が含まれないかを確認します。フォルダを指示しただけではアクセス制御を保証できないため、ツール側で実際に許可する範囲も確かめてください。
計画を確認してから、照合と保存を任せる
入力・出力と実行内容に問題がなければ、次を送ります。権限を求める画面が出たら、対象と処理を読み、理解できる範囲だけを許可してください。
確認した計画に沿って進めてください。
作業IDで2表を照合し、状態と了承の組み合わせをプログラムで確認してください。
実施済みかつ了承済みを「実施した整備」、提案中かつ未了承を「ご相談したい内容」に分けてください。
実施済みかつ未了承、ID欠落、重複IDがあれば矛盾として処理を止め、原稿を確定しないでください。
担当者が確定していない原因、危険度、金額、納期、次の交換時期を補わないでください。
入力は変更・削除しないでください。外部への送信や本番の更新は行いません。
照合用の処理はtoolsへ、確認表・説明原稿・件数の検査結果は新規outputへ保存してください。
同名の出力がすでにある場合は上書きせず、止めて保存先を確認してください。
入力形式の異常は推測で補わず止め、該当ファイルと行を報告してください。
実行後は、作成・変更したファイルと検査結果を説明してください。
文章を作るだけで終えず、toolsに照合処理、outputにcheck.csv(確認表)、draft.md(文案または記入ガイド)、validation.txt(件数・異常の検査結果)があるかを確認します。.mdは文章用のファイル形式で、テキストエディタでも内容を読めます。
期待する件数と元の値を照合する
次は編集部が架空の材料から作った説明例です。エージェントの出力が同じ件数でも、内容を元ファイルと一行ずつ比べてください。
| 対象 | 確認表に残す内容 |
|---|---|
| W01 | 実施した整備:エンジンオイル交換 |
| W02 | ご相談したい内容:ワイパーゴム交換。未了承・未実施、見積もり作成中 |
入力は両表2行ずつ、実施済み1件、提案中1件、矛盾0件が期待結果です。説明案は「エンジンオイルを交換しました。ワイパーゴム交換はご提案の段階で、まだ行っていません。見積もりは作成中です」。整備士と受付担当者が元記録に戻って確認します。販売店の納車説明に使う場合も、契約の保証範囲をAIに足させません。
説明と了承は、整備担当者が実際に確認した記録へ戻します。別の練習としてW01を「未了承」に変えたコピーを作り、矛盾1件として止まるかを確かめられます。ここで文章が整っていても、了承を得た証拠や、車両の安全性の判定にはなりません。
元ファイルを残して、一回の照合から試す
初回はこの架空例だけで処理を進め、元のinputが変わっていないか、予定外のファイルを作っていないかも確認します。出力の確認と直しにかかった時間を含め、従来の作業と比べてください。
PC上のファイルでも、内容がAIサービスのクラウドへ送られる場合があります。実データへ広げる前に、契約、社内ルール、保存・共有の条件、入力範囲を管理者が確認します。氏名だけを消せば入力できるとは判断しません。
保存した処理を次回使うときも、入力の形式と実行範囲を確認し、前の成果物を残す別の出力先を指定します。繰り返し使える処理ができたことと、無人で定期実行できることは別です。定期実行には、別の設定と確認・保守の担当が必要になります。
※公式情報の確認日:2026年10月29日。入力と完成例は、実在の情報を含まない編集部の説明例です。各製品での実行結果や、当社の導入実績・効果測定を示すものではありません。