自動車整備・販売のAIチャット活用|整備説明と車検案内
整備士が確認した作業メモから、お客様向けの整備説明や車検案内を作る方法を紹介。実施済みと提案の区別、見積もりや了承の確認点を具体例で解説します。
自動車整備工場や販売店では、整備士が確認した作業メモを、生成AIでお客様向けの説明文に整えられます。専門用語を減らし、「何をしたか」「何がまだ提案段階か」を分けて伝える使い方です。
この記事は、ChatGPTやClaudeなどのAIチャットに材料と指示を貼り、返ってきた文章を担当者が確認する使い方を扱います。チャットにもファイルを扱える機能はありますが、ここでは文章のやり取りだけで試します。
この記事では、整備内容の説明と車検の共通案内を作ります。故障の原因や交換の必要性は、点検結果をもとに整備担当者が判断します。
元にするのは、整備担当者が確定した内容
整備記録や見積もりから、文章化に必要な部分だけを取り出します。最初の練習では、車検証の画像、氏名、ナンバー、車台番号などを含まない架空のメモを使います。
| 項目 | 記録する内容 |
|---|---|
| 点検・整備の結果 | 担当者が確認した事実と実施内容 |
| 追加の提案 | 提案内容、見積もりの状態、了承の有無 |
| 説明が必要な点 | 担当者が伝えたい理由や注意事項 |
| 次の対応 | 担当者、確認事項、確定している予定 |
「交換を提案した」と「交換した」は、文章上も明確に分けます。了承を得ていない作業が、実施済みに変わると、お客様との認識が食い違います。
作業メモから、実施内容と提案を分ける
次は練習用の架空のメモです。実車の状態を説明するものではありません。
【整備担当者が確認した架空のメモ】
実施済み:エンジンオイル交換
提案:ワイパーゴム交換。担当者が拭きむらを確認
見積もり:ワイパーゴム交換分は作成中
了承:ワイパーゴム交換は未了承、未実施
次の対応:見積もりを作成し、内容を説明して希望を確認する
会社で利用を認めたChatGPTやClaudeのチャット画面で、新しい会話を始めます。上の架空のメモと下の指示文を同じ入力欄へ貼り、まとめて送信してください。初回は実車の記録に置き換えず、このメモのままで試します。
お客様への説明文を「実施した整備」「ご相談したい内容」に分けてください。
専門用語を減らし、メモにない原因、危険度、金額、納期は加えないでください。
未了承・未実施の作業を完了扱いにせず、今後確認する事項を残してください。
完成例(架空の材料をもとに編集部で作成)
実施した整備:エンジンオイルを交換しました。
ご相談したい内容:ワイパーの拭きむらを確認したため、ワイパーゴムの交換をご提案します。交換はまだ行っていません。見積もりを作成して内容をご説明し、ご希望を伺います。
担当者は、作業記録と一文ずつ照合します。「このままでは事故になる」「次の車検までは必ず大丈夫」といった、元の判断にない表現を追加させないでください。
車検案内は、確認済みの日付と受付条件を使う
車検案内では、担当者が確認した満了日、予約方法、持ち物、代車の条件を材料にします。AIに車両情報から満了日を推測させたり、代車を確約させたりする使い方は避けます。
最初は、個人情報を含まない共通文を作ります。次は架空の受付条件です。
【架空の車検受付条件】
予約窓口:店舗への電話
電話受付:月曜から土曜の9時から18時
持ち物:予約時に担当者が案内する
代車:予約時に空き状況を確認する。利用を確約しない
個別の宛名・車検満了日:この例には含めない
新しいチャットで、この受付条件と次の指示文をまとめて送信します。
上の受付条件だけで、お客様向けの短い車検予約案内を作ってください。
予約方法と電話受付時間、持ち物の案内方法、代車の確認方法を含めてください。
宛名、車検満了日、料金は加えず、代車を利用できるとは確約しないでください。
車検案内の完成例(架空の材料をもとに編集部で作成)
車検のご予約は、店舗へのお電話で承ります。電話受付は月曜から土曜の9時から18時です。必要な持ち物は、ご予約時に担当者からご案内します。代車をご希望の場合は、予約時に空き状況をご確認ください。
顧客ごとの満了日や宛名は、社内で認めた管理システムで照合して差し込み、担当者が確認してから案内します。持ち物が未確定なのに、AIが独自の一覧を加えていないかも点検してください。
販売店で納車後の案内に使う場合も、保証内容や整備の実施範囲は、契約書や実際の記録と合わせます。
説明と了承の手続きは、人が記録する
関東運輸局の「整備主任者業務の手引き」では、必要な整備内容の説明や概算見積もりの提供、追加整備について説明して了承を得ることが示されています。AIで文章を整えても、これらの手続きや記録を省略しない運用にします。
業界向けには、ブロードリーフによる生成AI活用のセミナー案内も公開されています。2023年の資料であり、現在の個別製品の機能や成果を確認する資料としては扱いません。
一件の説明文を、作業記録と比べる
整備担当者と受付担当者で、実施済みの作業と未了承の提案が分かれているかを最初に確認します。車検の共通案内では、受付条件にない料金や代車の確約が加わっていないかを見ます。修正が多い場合は、文章の言い回しより先に、元のメモの実施状況や受付条件を明確にしてください。
文章作成と修正を合わせた手間を確かめてから、社内ルールに沿って対象を広げます。業務マニュアルの整え方を使い、説明後の確認手順もそろえられます。
※公式情報の確認日:2026年10月29日。