生成AIでExcel関数を作る手順|福島県の中小企業向け検算の進め方
生成AIにExcel関数を作ってもらいたい福島県の中小企業向けに、列・条件・期待する答えの伝え方を解説。架空の備品チェック表を使い、空欄や境界値、コピー後の参照を確かめる手順とプロンプトを紹介します。
生成AIでExcel関数を作るときは、列の意味、判定条件、空欄の扱い、使っているExcelの環境を伝えます。式が返ってきたら、先に人が決めた答えと照合し、別の行へコピーした場合も確認してから業務用の表へ移してください。
「条件に合う行だけ表示したい」「数量が基準を下回ったら確認マークを出したい」。こうした仕事では、関数名を思い出す前に、欲しい結果を日本語で書き出すところから始められます。本記事は、福島県の中小企業で表の管理を兼任している総務・営業・現場担当者に向けた進め方の提案です。
集計後の数字の読み取りや報告文づくりは、Excel集計・報告書のAI活用で扱っています。ここでは、表に入れる数式の依頼と検算に絞ります。
Excel関数をAIに依頼する前に、答えの条件を決める
「在庫を管理する式を作って」だけでは、何をもって確認が必要とするのか伝わりません。在庫数が基準と同じ場合を含むのか、未入力の行はどうするのかで、必要な式は変わります。
次の項目を短いメモにしておきましょう。
| 伝える項目 | 記載例 |
|---|---|
| 表の目的 | 備品数が確認基準を下回った行を見つける |
| 列と開始行 | A列は備品ID、B列は数量、C列は確認基準。データは2行目から |
| 出力先 | D列に判定を表示する |
| 判定条件 | 数量が基準未満なら「要確認」、同じか多ければ「範囲内」 |
| 未入力の扱い | B列またはC列が空欄なら「未入力」 |
| 入力の前提 | 数量と基準は0以上の整数。文字・負数は入力不備として別に確認 |
| 利用環境 | Excelの製品名・バージョン、Windows/Mac/Webの別 |
実務では、確認基準を誰が決めるかもそろえます。AIに基準値まで考えさせると、数式づくりと業務判断が混ざってしまうためです。
表全体を外部AIへ送る必要はありません。初回は列の説明と架空の値だけで進め、実データを使う場合は会社が認めた環境と情報の範囲を確認してください。社内データの準備手順も参考になります。
条件を読み返してから数式を作らせるプロンプト
最初にAIへ頼むのは、条件の整理です。担当者が確認できる言葉で読み返してもらい、解釈が合ってから式を依頼します。
以下は、架空の備品チェック表を題材にした指示文です。利用環境の欄は、手元のExcelに合わせて記入してください。
Excelの備品チェック表に入れる数式を作りたいです。
最初の回答では数式を出さず、条件を箇条書きで読み返し、
不足や矛盾があれば質問してください。
利用環境:[製品名・バージョン・OSまたはWeb版を記入]
A列:備品ID
B列:数量
C列:確認基準
D列:判定結果
1行目は見出し、データは2行目からです。
D2に入れ、下の行へコピーする式を作ります。
条件の優先順:
1. BまたはCが空欄なら「未入力」
2. BがC未満なら「要確認」
3. それ以外は「範囲内」
BとCは0以上の整数を入力する前提です。
文字、負数、エラー値は今回の式の対象外とし、入力前に点検します。
自動発注や元データの書き換えは行いません。
条件を勝手に追加しないでください。
読み返しに問題がなければ、「この条件で式を作り、各部分の意味、適用できない入力、コピーしたときの参照先も説明してください」と続けます。AIが利用可能な関数や環境を断定した場合は、手元のExcelと公式情報で確かめましょう。
ExcelのIF関数は、条件が成立する場合と成立しない場合で返す値を分ける関数です。複数条件にはANDやORを組み合わせる方法があります。関数の構文を調べるときは、MicrosoftのIF・AND・OR・NOTの説明を参照してください。
AIの回答を見る前に、検算用の答えを用意する
数式と一緒にAIが示した答えだけで検算すると、条件の読み違いを見逃すおそれがあります。まず担当者が、数行の入力例と期待する判定を決めます。
次の表は前述の条件を確かめるための架空例です。「空欄」は説明用の表記で、Excelではそのセルを未入力にします。
| 数量 | 確認基準 | 人が決めた期待結果 | 確認する点 |
|---|---|---|---|
| 4 | 5 | 要確認 | 基準より少ない |
| 5 | 5 | 範囲内 | 基準と同じ値を含めない |
| 6 | 5 | 範囲内 | 基準より多い |
| 0 | 5 | 要確認 | 0を未入力と区別する |
| 0 | 0 | 範囲内 | 両方0の扱い |
| 空欄 | 5 | 未入力 | 数量が未入力 |
| 4 | 空欄 | 未入力 | 基準が未入力 |
| 空欄 | 空欄 | 未入力 | 両方が未入力 |
この例で間違いを見つけたいのは、「未満」と「以下」の取り違え、0と空欄の混同です。自社の表で日付や割合を扱うなら、月末、期限当日、0%など、その仕事で境目になる入力を追加します。
少数の例で一致しても、あらゆる入力に対応したことにはなりません。文字列の数字、スペースだけのセル、別の式が返した空文字などを使う表では、それぞれの扱いを決めて試してください。今回の前提を外れる入力は、判定式へ流す前に担当者が確認します。
別シートで試し、コピー後の参照先まで確かめる
業務用ファイルの元の数式を上書きする前に、検証用のコピーか別シートを用意します。期待結果と実際の結果を隣り合わせに置けば、行ごとの不一致を追えます。
- 架空の入力例と期待結果を検証用シートへ入れる。
- AIが提示した数式を指定セルへ入れる。
- すべての例で期待結果と照合する。
- 式を下へコピーし、各行がその行の数量と基準を参照しているか見る。
- 基準値だけを別の場所に置く設計なら、コピー後も正しい基準セルを参照しているか確認する。
- 行を追加する運用なら、新しい行にも式が入り、対象範囲から漏れないか試す。
結果が違ったときは、式だけを何度も作り直させず、「入力値・期待結果・実際の結果・現在の式」をセットで示します。エラーが出た場合も、エラーを消すことより原因を確かめることを優先してください。空欄や0へ置き換えただけでは、計算対象の抜けを隠すことがあります。
修正後は、失敗した行だけでなく、以前一致していた行も確認します。Excel上で未確認の式は、未確認と分かる状態で保管し、共通テンプレートへ入れない運用にしましょう。
数式の引き継ぎには条件と検算例を残す
担当者が変わったとき、長い数式だけでは何のための判定か分かりません。採用した式には、目的、列の意味、入力条件、確認した環境と日付、検算例、確認者を添えます。
条件が増えて説明しづらくなったら、一つの式へ詰め込む前に、入力不備の確認と業務上の判定を別の列に分ける案を検討してください。後任者が条件ごとに確認できることを、式の短さより優先するという提案です。
同じ処理を繰り返す仕事では、AIへの毎回の質問を続けるか、確認済みの表を使うかも決めておきます。役割の分け方は、生成AI・RPA・Excelの使い分けで整理しています。
生成AIによるExcel関数作成でよくある質問
関数を知らなくても依頼できますか?
列の意味と欲しい結果を日本語で説明するところから始められます。ただし、出力された式を確認できない場合は、表を管理する担当者と一緒に検算してください。最初の題材は、人が答えを判断できる短い条件分岐が取り組みやすいでしょう。
式を入れてエラーが出なければ使えますか?
エラーが出ないだけでは、条件どおりの結果かは分かりません。基準値と同じ行、0、空欄、コピー先などを確認し、期待結果との一致を見て採用を判断します。
研修では何を練習すると実務につながりますか?
関数名を当てる演習だけでなく、条件の説明、検算例の作成、不一致の報告までを一組にします。架空の表を使い、数量が基準と同じときにどう扱うかを参加者同士で確認すると、業務のルールを言葉にする練習にもなります。
まず一つの判定列で、条件と答えをそろえる
Excel関数のAI活用では、「どの式か」を探す前に「何を正しい結果とするか」を決めます。列の説明と入力条件を伝え、人が用意した例で検算し、コピー後の参照まで確かめる。この手順を、一つの判定列で試してください。
福島県で生成AI研修やAI導入支援を検討している方は、コミットメントのAI活用支援をご覧ください。相談前に、減らしたいExcel作業と、担当者が答えを確認できる架空例を用意しておくと、演習の範囲を具体的に話し合えます。