Gemini in Google Formsでクイズ作成が可能に|社内研修で使う前の注意点
Google Workspace公式情報をもとに、Gemini in Google Formsでクイズを生成できるようになった更新の要点、Google Driveファイル参照、社内研修で使う前の確認ポイントを初心者向けに整理します。
Google Workspace Updatesは2026年7月30日、Google Formsの「Help me create」でクイズ生成をサポートしたと発表しました。
初心者向けに言えば、これはGoogleフォームでアンケートや申込フォームを作るだけでなく、社内研修や授業で使う確認テストのたたき台をGeminiに作らせやすくなる更新です。
今回のポイントは、ただ「AIがクイズを作る」ことではありません。プロンプトで作りたいクイズを指定し、必要に応じてGoogle Drive内のDocs、Slides、PDFなどを参照元にできます。生成後はプレビューして、内容を直してからフォームへ入れる流れです。
中小企業で見るべきなのは、研修後の理解度確認や社内ルールの浸透確認に使える一方で、正解や設問の妥当性を人間が確認する必要がある点です。
この記事では、Google公式情報をもとに、Gemini in Google Formsのクイズ生成で何が変わるのか、会社で使う前にどこを確認すべきかを整理します。
Gemini全体の使い方は「Gemini完全解説|2026年6月最新版で何ができるのか」で、GoogleのAIノート活用は「NotebookLMはGemini Notebookへ|社内資料整理とデータ分析で使う前のポイント」で解説しています。
Gemini in Google Formsは確認テストの作成を助ける更新
今回の更新で、Google Formsの「Help me create」はクイズ作成に対応しました。
Google公式情報では、作りたいクイズの内容を具体的なプロンプトで伝えると、Geminiがクイズを生成すると説明されています。さらに、Google Drive内のDocs、Slides、PDFなどを参照元として指定できるため、研修資料や説明資料をもとにした設問づくりにも使いやすくなります。
たとえば、次のような場面です。
| 使う場面 | 作れるもの |
|---|---|
| 新入社員研修 | 社内ルールの理解度チェック |
| 生成AI研修 | 入力してよい情報、禁止情報の確認テスト |
| セキュリティ研修 | パスワード、共有、メール誤送信の確認問題 |
| 商品研修 | 商品特徴や提案時の注意点のクイズ |
| 業務マニュアル | 手順を理解しているかを見る小テスト |
これまで、研修資料を作ったあとに確認テストまで用意するのは手間がかかりました。Forms上でクイズのたたき台まで作れるなら、研修後の確認を始めやすくなります。
ただし、AIが作った問題は完成品ではありません。特に社内ルールや法務、セキュリティに関わる内容では、正解が本当に自社方針と合っているかを確認してください。
Google Driveファイルを参照できるが、資料の選び方が大事
Google公式情報では、プロンプトからクイズを作るだけでなく、Google Drive内のDocs、Slides、PDFなどを参照できると説明されています。
これは便利です。研修スライドや社内マニュアルをもとにクイズを作れるため、ゼロから問題を考える必要が減ります。
一方で、資料を参照させる機能では、最初に「どの資料をAIに読ませるか」を決める必要があります。
たとえば、社内研修で使う場合、次のように分けると安全です。
| 参照しやすい資料 | 注意が必要な資料 |
|---|---|
| 公開済みの社内ルール | 顧客名が入った議事録 |
| 研修用スライド | 社員評価や面談メモ |
| 一般化した業務手順書 | 契約条件、見積、売上資料 |
| 匿名化した事例集 | 未公開の事業計画 |
| 公開可能な商品説明 | 個人情報を含む問い合わせ履歴 |
AIに資料を読ませると、設問の質は上がりやすくなります。しかし、読ませる資料に機密情報が混ざっていると、研修の便利さより情報管理のリスクが大きくなります。
最初は、公開しても問題ない資料か、社内研修用に整えた資料だけを使うのが現実的です。
自動生成されるのは設問だけでなくクイズ設定も含まれる
Google公式情報では、Geminiが参照資料の内容を取り込み、適切なクイズ設定や各設問の正解も含めて生成すると説明されています。
対応する問題形式として、選択式、チェックボックス、グリッド系の質問形式などが挙げられています。
ここで注意したいのは、正解が付くからといって、すぐ配布できるとは限らないことです。
研修や社内教育で問題になるのは、問題文そのものより「何を正解として扱うか」です。AIが資料内の表現をうまく拾っても、会社として本当に社員に覚えてほしい判断とズレることがあります。
たとえば、生成AI研修の確認テストなら、次のような問題は人間が見直す前提で扱います。
- 顧客情報をAIに入力してよいか
- AIが作った文章をそのまま顧客へ送ってよいか
- 社外秘の資料を要約させてよいか
- 画像生成物を広告に使う前に何を確認するか
- 回答が間違っていた場合、誰が責任を持つか
こうした設問は、一般論ではなく自社ルールに合わせる必要があります。AIにはたたき台を作らせ、人間が「この会社ではどうするか」を入れて完成させる。この順番なら、研修後に現場で迷う場面を減らしやすくなります。
生成後にプレビューと編集ができる点を前提に使う
今回の公式発表では、生成されたクイズはプレビューでき、フォームに挿入したあとで内容を調整できると説明されています。
この流れを前提にすると、AIの出力をそのまま配布する事故を避けやすくなります。
AIで作った設問をそのまま配布するのではなく、プレビューし、編集し、必要なら削る。社内で使う場合は、研修担当者だけでなく、実務責任者や管理者が確認する工程を入れた方がよいです。
確認する観点は、次の5つです。
- 正解が自社ルールと合っているか
- 問題文が曖昧ではないか
- 引っかけ問題になりすぎていないか
- 研修で扱っていない内容を聞いていないか
- 個人情報や社内事情が問題文に出ていないか
クイズは、社員を試すためだけのものではありません。研修内容が伝わったか、資料の説明が足りなかった部分はどこかを見るためのものです。
だから、点数だけを見るより、間違いが多かった設問を次回研修に戻す方が効果的です。
利用にはWorkspaceのスマート機能とGemini設定を確認する
Google公式情報では、WorkspaceアプリのサイドパネルでGeminiにアクセスするには、スマート機能とパーソナライズが有効になっている必要があると説明されています。
会社でGoogle Workspaceを使っている場合、社員がすぐ使えるかどうかは、契約プランだけでなく管理者設定にも左右されます。
確認したいのは、次の点です。
| 確認項目 | 見るべきこと |
|---|---|
| 管理者設定 | Gemini for Workspaceが使える状態か |
| スマート機能 | 利用者側で必要な設定が有効か |
| 対象プラン | 自社のWorkspaceプランで使えるか |
| 参照資料 | Drive内のどのファイルを使ってよいか |
| 権限 | 研修担当者が参照できる資料の範囲 |
公式発表では、Business Standard、Business Plus、Enterprise Standard、Enterprise Plus、Education Plus、Google AI Pro、Google AI Ultraなどが提供対象として案内されています。ただし、実際の利用可否は契約、地域、管理者設定、ロールアウト状況で変わる可能性があります。
「公式に出たから明日全員が使える」と決めつけず、まず管理画面と対象ユーザーで確認してください。
社内研修では小さな確認テストから始める
中小企業でこの機能を使うなら、最初から大きな資格試験のようなものを作る必要はありません。
おすすめは、10問以内の小さな確認テストです。
たとえば、生成AI研修なら次のような流れが現実的です。
- 研修資料を1つ選ぶ
- Geminiに10問以内のクイズ案を作らせる
- 研修担当者が正解と解説を直す
- 受講者に配布する
- 間違いが多い設問を次回研修で説明し直す
この使い方なら、AIは研修担当者の作業を減らしながら、研修後の定着確認にもつながります。
大事なのは、クイズ作成を目的にしないことです。目的は、社員が現場で迷ったときに正しい判断をしやすくすること。Google Formsのクイズ生成は、その確認作業を軽くする道具として見るのがよいでしょう。
まとめ
2026年7月30日のGoogle Workspace公式発表により、Gemini in Google Formsでクイズ生成ができるようになりました。プロンプトからクイズを作り、必要に応じてGoogle Drive内のDocs、Slides、PDFなどを参照元にできます。生成後はプレビューし、内容を調整してからフォームに入れる流れです。
中小企業にとっての価値は、社内研修や業務マニュアルの理解度確認を始めやすくなることです。特に、生成AI研修、セキュリティ研修、新人教育、商品研修では使いやすい更新です。
ただし、AIが作った正解をそのまま会社の正解にしないでください。資料の選び方、設問の妥当性、正解の確認、個人情報や社外秘の混入防止は人間が見る必要があります。
AI活用は、便利な機能を入れることより、現場で使える確認の仕組みを作ること。Gemini in Google Formsのクイズ生成は、研修を「やって終わり」にしないための小さな入口として見る価値があります。